日本馬は海外競馬にも遠征している
日本の競馬にも王道のローテーションがあるように、海外にも王道のローテーションはあります。たとえばヨーロッパ競馬の芝長距離路線なら、キングジョージを使って凱旋門賞です。アメリカ競馬の3歳三冠ならケンタッキーダービーからプリークネスステークス、そしてベルモントステークスになります。秋にはブリーダーズカップに挑戦して、古馬と対決するのも王道と言えるでしょう。こうした王道のレースには、日本馬も積極的に参戦中です。
特に日本馬が毎年目指すのは、毎年10月にフランスで行われる凱旋門賞です。芝2400m路線の最高峰である凱旋門賞には、これまで多数の日本馬が挑戦してきました。しかし、ことごとく挑戦は失敗に終わり、上位になるのさえ難しい状況でした。ですが、日本競馬のレベルが上がるにつれ着順も上がり、今では現地のメディアも挑戦を楽しみにしているほどです。
あと一歩で勝利を逃したことも少なくはないので、凱旋門賞の制覇はかなり近いと言えるでしょう。もちろん日本から海外に遠征する馬は、凱旋門賞以外にも多数います。海外の超一流が出てこないレースを狙えば、十分好勝負になることが証明されているので、今後も海外競馬への挑戦は続くでしょう。
海外競馬には無敗の馬もいる
日本の競馬界では若くして引退する行為に対してあまりいい印象を持っている人はいません。無敗のまま引退をした馬というのは数多くいますが、志半ばというイメージが先行し、もし現役として全うしたらどれくらい強かったかというニュアンスでしか語られることはありません。ただ、若くして引退し種牡馬入りした馬のほとんどは長く種牡馬として活躍しており、逆に長く活躍した馬にもこうした馬は多いものの、どちらかといえば実績と種牡馬成績が追い付いていないケースも見られ、その夢を子供に託すという見方をするとより深みが出ます。
海外競馬を見てみるとわずか数戦で引退し、種牡馬入りをするケースをたびたび見かけます。中には2歳の時点で引退してしまう馬もおり、そうした馬が種牡馬入りすることがあまり珍しいことではありません。種牡馬というのはそれだけ価値があり、価値があるときに早々に引退させようというのが考え方としてあります。
2歳や3歳の時点で引退させるのはそうした意図があります。同時にそれだけ多くのG1レースなどがあり、こうしたことを可能にさせています。無敗で引退した名馬は価値が高いですが、若くして無敗で引退する馬もその傾向にあります。
日本とは異なるスケジュールで行われる海外競馬
海外競馬のスケジュールは、かなり日本とは異なります。日本では、レースが一年中行われいますので、長期的な休みというものが存在しません。調教などを休める全休日はそれぞれのトレーニングセンターによっておかれているのですが、レースそのものを休むという期間がないわけです。一方で、欧州などの海外競馬では年始から春先まではほとんど競馬を行いません。
休みの期間が非常に長いため、この期間を利用して海外の有名な騎手が日本で短期の免許を取ってやってくることが多いです。海外競馬は、クラシックという王道のレースを中心のスケジュールが考えられており、こうした王道のレースは主に春以降に行われます。日本と異なって向こうの競馬は特にGⅠレースの数も非常に多く、イギリスなどでは毎週のように大きなレースが行われることもありますし、中には一日の中で何度も大きなレースを行うイベントすらあります。
こうしたスケジュールを組んでいるため、春から秋にかけて大きなレースが終わると、その後の予定がほとんどなくなります。欧米出はその傾向が現在でもとても強く、実際に世界最高峰のレースと考えられている凱旋門賞も秋に開催されて、それ以後は大きなレースはありません。