最強の馬は海外競馬だとどれ?
日本国内においても、競馬の世界で最強はどの馬かという論争はなかなか結論が出ません。一般的には中長距離のG1を複数勝利した馬が候補に挙げられますが、近代競馬では距離体系がはっきりと分けられていて、短距離で無類の強さを誇っても、長距離では走らなかったりその逆の場合もあり、直接対決の戦績が参考にならない上、世代間のレベル差なども問題になりますし、シンボリルドルフなど何十年も前に走っていた馬と現代の馬を比較することもできないためです。
海外の場合にも同様な問題はあります。海外競馬では、アメリカはダートが主流で、ヨーロッパではイギリスやフランス、ドイツ、アイルランドなどがレベルの高い国と言えます。アメリカではダートを主戦場にして当時の世界最多賞金獲得馬で連勝記録を樹立したシガーのような馬がその候補に挙がりますし、ヨーロッパでは、俗に欧州三冠と呼ばれるイギリスダービー、キングジョージⅥ&クイーンエリザベス賞、凱旋門賞を全て制した馬や、その内の複数を含む多くのG1を制した馬が挙げられますが、最近では短距離を中心にG1で圧倒的なパフォーマンスを披露し続け、無敗のまま引退したフランケルのように王道路線以外の馬も最強馬論争の台上に上ることもあります。